「フォトショ」。こういう言い方がある。
すでに一種のネットの言葉として定着した。
フォトショップなどの写真加工ソフトを使ってモデルをより見栄えよく加工すること。
モデルの体型をスリムに見せたり、クビレを強調したり、バストを大きくしたり。
この洋服を買えばこんなに変身できるという印象を与えて訴求する。
つまり、フェイク加工。
これが「フォトショ」という言葉に含意された意味だ。
「フォトショップ」というのはアドビの製品の名称だが、もっと使い勝手のよいものは今はいくらでもある。
だから今では気軽に誰でも写真加工はできるししている。
インスタに上げる時、自分を加工するのを「盛る」とか言ったりもする。
しかし、これを商業ベースでやると違ってくる。 あまり誠実なやり方ではない。
買ってみたらまるで感じが違っていたとガツカリすることになるからだ。
下着や洋服、ネットで試着しないで買うのは当たり前になってきた。
そうするとフォトショをみだりにしていたら「詐欺まがいだ」などと言われてしまう。
ところが、最近、「逆フォトショ」とも言うべきやり方が横行している。
それはフォトショとはむしろ真逆のもの、むしろ誠意あるやり方などと解釈され、あちこちでやられている。
逆フォトショはその通り逆のことをやる。
フォトショがモデルをよりスリムに、そしてバストを大きく、お尻を大きく、ウェストのクビレを強調するのに対し、逆フォトショはモデルを太らせ、ふっくらとさせ、加工する。
やっている側はこれを誠実なものだと考えているフシがある。
「XLサイズのお客が着たらこんなになるのだとサンプルを正直に見せているのだ」と、そう考えているようだ。
ところが、最大の問題がある。
顔と雰囲気が一致しないのだ。
顔は普通のモデルでそこそこ人並み以上、そして小さいものだから、実際に太ったポッチャリした体型の人が着ても同じイメージにはならない。
そして太り方というのも、みっともないものではなかったりする。
いわば、逆フォトショをして「太った客用の素敵なものもある」と、サンプルを提供しているつもりでも、理想的なポッチャリでフェイクになってしまっている。
要するにデブではないのだ。
これにデブな方々は簡単に騙される。
自分に寄り添ってくれるようなモデルの写真だと、誠実さを広告に感じてしまうのだ。
一種の洗脳と言ってもよい。
素直な物欲の発露、人間を幸せにする買い物とはかけ離れている。
我々はプロパガンダを買うわけではない。買い物はもっと素直でいい。物欲はもっと簡単なインスピレーションだ。
今はモデルでもふっくらしたモデルもいる。
逆フォトショではなくリアルなモデルが使われているものにした方がよい。
世の中は好みは千差万別だ。
デブと言ってもそれを好む人もいる。
それはデブだから好かれているのだ。
スーパーモデルもデブも、みんな同じだ、なんてことは絶対にない。
商品購入を通じて、自分の個性を潰してしまうことになるなら、それは毒だ。
そんな広告には近づかない方がいい。
欲しいものは目で見て感じたら、そのままを買えばいい。それが物欲だ。
着こなすのは自分なのだ。

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